飯沼宮ノ根の子安寺左に蠶靈(こだま)と彫られた石碑が建てられてる。蠶靈 (蚕霊) とは蚕の神様。蚕神、蚕影、蚕玉、絹笠(衣笠) などと同じく豊蚕祈願の対象である。
養蚕は雹で桑の葉が全滅したり病気が流行ったりと農作と同様に天候に大きく左右される面があった。養蚕の隆盛と共に全国で蚕神が祀られるようになっていった。この石碑も豊蚕祈願と蚕の供養のため祀られたものであろう。
背面に「昭和十六年 (1941年) 一月 飯沼下部養蚕實行組合建之」と彫られている (資料撮影 1)。