大井駅 (東山道)

提供:安岐郷誌
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大井駅(おおいのうまや)は古代東山道の土岐駅 (現瑞浪市)坂本駅 (現中津川市) の間に置かれた駅名。現在の恵那市大井町に比定される。

土岐駅との距離が短いにもかかわらず、美濃国で唯一一郡に二駅が設置されたのは、坂本駅の先に東山道最大の難所である神坂峠が控えているためであろう。また多くの駅が規定数の駅馬を揃えていなかったにもかかわらず、恵奈郡は他の倍となる10匹を規定通り揃えていた事も同様の理由だろう。

延喜式民部省には土岐駅や坂本駅と共に課役の免除、続日本後紀でもその負担が過重であったことが書かれている。さらに続日本後紀の承和7年 (840年) 4月23日条では、郡司が馬鹿で大井駅が衰退し坂本では駅子が逃げ出してしまった事を述べ、その再建策が記されている。

去承和五年十一月二日美濃国言管恵奈郡無人任使郡司暗拙是以大井駅家人馬共疲官舎顚仆因玆坂本駅子悉逃諸使擁塞

さらに10年後の嘉承3年 (850年) 5月28日の太政官符 (類聚三代格) では土岐・坂本の二駅にしか言及しておらず、大井駅は荒廃が進んで機能が失われたと見られる。

土岐坂本二駅程途悠遠行李難渋負担之辛剰倍他処

参照

参考文献

  • 日本歴史地名大系第二一巻 岐阜の地名, 所三男, 1993年(平成5年), 平凡社, ISBN 978-4582490213
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