木地師

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2009年8月25日 (火) 02:03時点における版

サンカとは山を住処としていた人々の呼び名 (サンカという名前自体は明治の頃から使われ始めた)。木工品の作成や狩猟を生業としており、時に良い木材を求めて山々を転々と巡っていたと言われている。

昔は阿木の山々にも竹籠や竹細工、木工ロクロを使用した椀や盆などを作っていた木地師(きじし)が住んでおり、現在でも阿木の山の中にはその痕跡が点在しているという[1]

阿木山奥の大平、表木などに昔の人が住んだ跡がたくさん残っている。今墓戸というところに墓もあるし、井戸もあり、石臼などもあり、屋敷跡もたくさんある。風穴 (風神神社) 上方、槙平のあたりにもあり、木地屋敷なども同様である。梨の木、梅の木、南天など今でもも残っているところを見ると昔の一つ種族の生活の様子を想像することが出来る。

彼らは決して野蛮な人たちではなく、里人の口伝えによると彼等は椀、桶、箸、組物 (ざるなどの竹細工) などを持って村に出てきて、米、塩、砂糖などと交換して山中へ帰っていったと言うことである。

サンカの始まりは定かでないが、中世戦国時代の兵火から逃れた里人がそのまま山に住み着いただとか、戦で負けた一族、謀反や一揆を企てた一族が追っ手を逃れて山に住み着いたのではないかなどとも言われている。

江戸時代には藩から許可を貰った人々が山で木地を挽いていたという。明治に入ると戸籍法や学制が整えられ、サンカは次第に麓の村々に吸収されていった。現代に至っては消えて久しく詳しくは分かっていない。

  1. ^ 阿木史略 (阿木歴史教室テキスト), 鈴木順一, 2001, 阿木コミュニティセンター所蔵

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