東山道
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[[File:misaka toge01.jpg|thumb|神坂峠強清水付近(旧東山道)]] | [[File:misaka toge01.jpg|thumb|神坂峠強清水付近(旧東山道)]] | ||
| − | {{ruby|'''東山道'''|とうざんどう}} {{note|(または"あずまのやまみち")}} | + | {{ruby|'''[[w:東山道|東山道]]'''|とうざんどう}} {{note|(または"あずまのやまみち")}} は律令制下で京都を東国をつないでいた奈良〜平安時代にかけての古代幹線道路。旧[[恵奈郡]]のあった美濃国は東山道に属していた。 |
| − | [[File:東山道.png| | + | [[File:東山道.png|thumb|五畿七道の一つ東山道]] |
[[File:古代恵奈郡.svg|thumb|古代恵奈郡]] | [[File:古代恵奈郡.svg|thumb|古代恵奈郡]] | ||
| − | + | 恵奈郡付近では[[中山道]]とほぼ同じ経路を通っていたと思われるが、中山道が[[木曽路]] (木曽谷) を通り塩尻に出るのに対し、東山道は{{ruby|<strong>[[神坂峠]]</strong>|みさかとうげ}}を超えて飯田 (伊那谷) に出る経路である。 | |
[[恵奈郡]]には[[大井駅 (東山道)|大井駅]]と[[坂本駅 (東山道)|坂本駅]]が設置されていた。坂本駅から阿智駅の間は東山道最大の難所である神坂峠によって隔てられている。 | [[恵奈郡]]には[[大井駅 (東山道)|大井駅]]と[[坂本駅 (東山道)|坂本駅]]が設置されていた。坂本駅から阿智駅の間は東山道最大の難所である神坂峠によって隔てられている。 | ||
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実際に日本武尊に該当する人物が実在して居たかも分からないが、神坂峠の頂上には古墳時代初期〜平安時代末期までの石製模造品や土師器などの出土する[[祭祀遺跡 (神坂峠)|祭祀遺跡]]がある事からも古代から神坂峠越えが行われていた事が分かる。 | 実際に日本武尊に該当する人物が実在して居たかも分からないが、神坂峠の頂上には古墳時代初期〜平安時代末期までの石製模造品や土師器などの出土する[[祭祀遺跡 (神坂峠)|祭祀遺跡]]がある事からも古代から神坂峠越えが行われていた事が分かる。 | ||
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2010年8月25日 (水) 02:44時点における版
恵奈郡付近では中山道とほぼ同じ経路を通っていたと思われるが、中山道が木曽路 (木曽谷) を通り塩尻に出るのに対し、東山道は
恵奈郡には大井駅と坂本駅が設置されていた。坂本駅から阿智駅の間は東山道最大の難所である神坂峠によって隔てられている。
太政官符によれば、夜明け前に出発しても到着は夜遅く、一駅ながら数駅分の苦労を要し、駅子の荷運びは過酷を極め、冬には道中に死者が大勢出たと記されている。通常の駅馬 10 匹に対して大井・坂本両駅とも東山道で最多となる 30 匹を配備していた事からも神坂峠の険しさが窺える。
855年 (斉衡2年/平安) の太政官符では、恵那郡全体の課口 (課役負担の義務を負った男子) 296 人に対して坂本駅の駅子 215 人と書かれていることから、阿木を含めた周辺地域からかなり多くの駅子が徴集されていたのであろう。しかし前述のような労働状況の厳しさや、郡使があまり優秀でなかったこともあって、何度となく駅子の逃亡が発生して建物は廃れ、855 年以降は衰退して記録から坂本駅の名は見られなくなってしまった。
坂本駅が廃れても東山道は生活交流の主要路として使われ続け、阿木周辺地域へ東西の文化をもたらした。
東山道の歴史は古く、恵奈郡周辺地域に関しては日本書紀 (720年/養老4年/奈良) で蝦夷討伐に出かけた
日本武尊、烟 を披 け、霧を凌ぎて、遙に大山 を徑 りたまふ。
(略)
爰 に王 、忽 に道を失 ひて、出づる所を知らず。時に白き狗 、自づからに来 て、王を導きまつる状 有り。狗に随ひて行でまして、美濃に出づることを得つ。
実際に日本武尊に該当する人物が実在して居たかも分からないが、神坂峠の頂上には古墳時代初期〜平安時代末期までの石製模造品や土師器などの出土する祭祀遺跡がある事からも古代から神坂峠越えが行われていた事が分かる。
