肥後守

提供:安岐郷誌
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肥後守(ひごのかみ)は昭和の時代に広く使用されていた折りたたみ式のナイフ。子供のお小遣いで買える程度に安価であり、また大変丈夫で研げば何年も使える道具である。木材や竹に触れる機会の多い阿木では大抵どの家にも一つは置かれていた。

刃物教育

肥後守は学童用の工作用具として小学校が率先して使わせていたナイフである。昭和の時代には日常生活の中に普通に刃物があり、またそのようなプリミティブな道具一つで様々な事を行っていた事から、子供の頃に刃物の扱い方 (研ぎ方や危険性など) を学ぶという事には重要な意味があった。また「手先を使うと脳が刺激される」という話もあった。

肥後守の用途は主に鉛筆削りと図画工作 (ひご削り、独楽やそり作りなど) であるが、勉強机に名前を彫ったり帰り道にいたずらしたりと、子供の間では何かと用途は広かった。

阿木小学校に「鉛筆削り」が導入されたのは昭和60年頃である。始めは物珍しさで使っていたが、すぐに壊れてしまい、またナイフを使うことのステータス性に皆が気付いて次第に使われなくなっていった。

肥後守はカッターナイフや鉛筆削りの拡大、またどこかの思想教師によるナイフを持たない運動などのために平成の初頭には衰退した。しかし最近の懐古ブームで中年層以上向けに一つ一万円以上する高級肥後守が密かなブームになっているという。

四方山話

  • 昭和の終わり頃で一つ200〜300円程度。
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