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祭祀遺跡 (神坂峠) - 安岐郷誌

祭祀遺跡 (神坂峠)

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神坂峠祭祀遺跡

神坂峠祭祀遺跡(みさかとうげさいしいせき)[MAP]神坂峠東山道沿いに見られる古代から中世にかけての祭祀場跡。古くからの難所であった神坂峠で山の神を治め安全を祈っていたと考えられている。

頂上の遺跡は 1967年 (昭和42年) に発掘調査が行われている。

目次

出土品

遺跡からは古墳時代から平安時代にかけての遺物が出土しており、特に石製模造品は神坂峠祭祀遺跡を特徴付ける出土品である。

石製模造品
古墳の副葬品に見られるような数cm〜数十cmの石製の模造品。有孔円盤、剣形、臼玉が多く他に鏡形、勾玉、刀子形、馬形などが1,400点余りも見付かっている。
土師器
古墳〜平安時代だが小破片で自然摩耗も大きく原型・時代判別不能なものが多い。大きな物では古墳時代の高坏の脚部や平安時代の内黒杯など。
須恵器
古墳〜平安時代だが土師器と同様に原型・年代判別不明な物が多い。坏、蓋、高坏、𤭯(はそう)長頸瓶(ちょうけいへい)、鉄鉢型の鉢など。猿投窯や美濃須恵窯で焼かれた物も出土。
灰釉陶器
平安時代だが同様に小破片が多い。最も多く出土している。碗、皿、段皿、長頸瓶、手付瓶などで猿投窯、東濃窯で焼かれた物が多い。また畿内や東海地方の緑釉陶器も含まれる。
中世陶器
山茶碗、焼締陶器、貿易陶磁器などで大半は破片だが原型を復元できるものもある。貿易陶磁器は玉縁の白磁、画花文、鎬連弁文の青磁など。古瀬戸は出土していない。焼かれたのは東濃窯、常滑窯、中津川窯など。
金属製品
祭祀遺跡にしては金属製品は少なく、古墳時代の獣首鏡 (白銅鏡)、鉄鏃、鉄斧、刀子、鉇、還などが出土。

頂上以外では神坂地域に中山開拓地、平[MAP]、山田、山畑(やんばた)[MAP]、コウモリ岩などに遺跡があり、当時は湯舟沢の左岸の尾根筋を通っていた可能性が高い。落合五郎遺跡からは平安時代の建築物跡も見付かっている。

また園原側の杉の木平遺跡からの出土品が園原ビジターセンターはゝき木館に展示されている。

説明書き

東山道神坂峠

此の峠は標高一,五八五メートルあり古くは信濃坂とよばれました。昭和四十二・四十三年に発掘調査が行われ、剣・鏡などを形どった滑石製の模造品や玉類、鉄製品などが発見されました。これらは旅人が旅の安全を祈り荒ぶる峠の神に弊として供えたものとされています。

このように神坂峠は東山道の要衝にあたり古墳時代から中世に及ぶ峠祭祀の実感をうかがう代表的な遺跡として重要です。

阿智村教育委員会

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資料撮影 2009/06 [1]

写真集

関連項目

外部リンク

参考文献

  • シリーズ「遺跡を学ぶ」004 東山道の峠の祭祀・神坂峠遺跡, 市澤英利, 新泉社, 2008, ISBN 978-4-7877-0834-2
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