9.28災害

提供:安岐郷誌
9.28水害から転送)
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ファイル:9.28 saigai fukkyuhi01.jpg
北側の9.28災害復旧碑

9.28災害(きゅうてんにはちさいがい)は 1983年 (昭和58年) 9月28日に東海地方を襲った水害。家屋や道路、橋梁の倒壊、土砂崩れ、田畑の浸水や埋没など、一夜にして阿木の風景が一変したほどの大災害であった。現在、北側の農免橋の傍らに災害復旧碑[MAP]が建てられている。

目次

経緯

日本の上空に居座る秋雨前線に長崎から上陸した台風 10 号が接近した事によって引き起こされた大豪雨であった。

当日は朝からニュースで騒いでおり、いったんは登校した小学生も昼前には警報が出て集団下校。この時点では低く暗い雲が立ちこめて生暖かい風が吹き荒れているだけで雨は降っていなかった。

雨は午後から本格的に降り始め、夕方には大豪雨となり夜には停電した。

翌日、一転して朝から台風一過の清んだ晴天となったが、あちこちに大規模な土砂崩れや氾濫の跡が残っていた。特に河川沿いは酷く、岸はえぐられ、いくつかの橋は倒壊し、また倒壊を免れた橋も何らかの被害を受けていた。

洪水警報が解除されると小学生は登校と有線で放送があった。

被害

飯沼と広岡の山際での被害が大きく、土石流で岸がえぐられたり竹藪などが根こそぎ流されていた。

また土砂と一緒に崩れ落ちた樹木が土石流に乗って山から大量に流出。これが橋や川幅の狭い所でせき止めをつくり氾濫を引き起こした (流木の多く杉で、土石流の礫で皮が剥ぎ取られてつるつるの状態だった)。川から溢れた土石流は田畑や道路、家屋を砂利や岩、流木で埋め尽くした。

  • 飯沼で死者一名。
  • 藤上橋農免橋などが倒壊。
  • 風神神社倒壊。途中の林道も崩落により通行不能となった。
  • 遠目から阿木山の至る所に土砂崩れの跡が見られた。
  • 国道363号 (旧) の加挟で道の半分が崩落。

災害復旧碑

北側の災害復旧碑に被害の概要が記されている。

昭和五十八年九月二十八日台風十号は雨台風となって中部地方を襲う。当阿木地区では記録的な豪雨となり、ために阿木川を始めすべての河川が氾濫し護岸、えん堤、道路、農地や農業関係施設それに山地の崩壊などあり。

ことに松沢川 (下流飯沼川) においては土石流により一瞬にして一名の命を失い更に土砂流入する家屋数戸、他に宮田地区で家屋損壊等じん大な被害をこうむる。

幸い激じん災害として国県市当局の適切な措置と迅速な復旧改修工事により三年間で竣工をみた。

こゝに概要を記して後世に伝える

橋梁七ヶ所 道路四十三ヶ所
砂防堰堤二ヶ所 水路七十ヶ所
河川百二十三ヶ所 頭首工三十二ヶ所
山地復旧二十七ヶ所 農地復旧十二ヘクタール
総事業費弐拾四億参千万円

昭和六十一年四月

中津川市阿木地区民一同
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資料撮影 09/06/16 [1]

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